1まず押さえたい血圧と食事の関係
高血圧は自覚症状が乏しい一方で、脳、心臓、腎臓、目などに長期的な負担をかけます。CDCでは、血圧が一貫して130/80 mmHg以上で高血圧とされます。
食事で大切なのは「塩を減らすこと」だけではありません。野菜、果物、豆類、低脂肪乳製品、魚などを組み合わせたDASH型の食事パターンが、血圧管理に役立つことが知られています。
注意: 家庭血圧や健診値が高めでも、自己判断で薬を中止・変更しないでください。胸痛、息苦しさ、神経症状を伴う場合は救急受診が必要です。
2減塩でまず見直したいポイント
優先度が高いのは調味料と加工食品
多くの人は、食卓で振る塩よりも、しょうゆ、めんつゆ、みそ汁、漬物、加工肉、惣菜、即席食品からナトリウムを多くとっています。
続けやすい減塩のコツ
- しょうゆやポン酢は「かける」より「つける」
- 缶詰や豆は使う前に軽く洗う
- 汁物は具を増やして汁を飲み切らない
- 香味野菜、酢、レモン、こしょう、スパイスで味を作る
NHLBIのDASHでは、1日2,300mg未満のナトリウムが基本で、1,500mg程度まで下げるとさらに血圧低下が期待されるとされています。
3野菜・果物・豆類を増やす意味
DASH型の食事では、野菜と果物、豆類、低脂肪乳製品、ナッツ類などを組み合わせて、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維をとりやすくします。
とくにカリウムは、ナトリウムとのバランスに関わる栄養素として知られています。豆、葉物野菜、トマト、いも類、果物などに多く含まれます。ただし、腎機能が低下している人や、ACE阻害薬・ARB・カリウム保持性利尿薬を使っている人では、カリウム制限が必要なことがあります。
増やしやすい食材例
- 葉物野菜、ブロッコリー、きのこ
- 豆類、納豆、豆腐
- トマト、バナナ、キウイ、じゃがいも
- 魚、無塩ナッツ
注意: カリウムを積極的に増やしてよいかは、腎臓病や服薬の有無で変わります。制限指示がある場合は、その指示を優先してください。
4受診につなげたいサイン
食事だけで済ませない方がよいケース
- 家庭血圧が繰り返し高い
- 妊娠中や産後に血圧が高い
- 頭痛、胸痛、息切れ、むくみ、動悸がある
- 糖尿病、腎臓病、脂質異常症を合併している
American Heart Associationでは、180/120 mmHg以上は緊急評価が必要な領域とされます。とくに胸痛、呼吸困難、片側の脱力、ろれつ障害、強い頭痛がある場合は救急対応を考えてください。
食事療法は血圧管理の土台として重要ですが、家庭血圧の記録、受診、処方薬の継続と組み合わせて考えることが大切です。
医療上の注意: 本記事は一般的な栄養・健康情報の整理を目的とした内容です。診断、治療、薬の調整の代わりにはなりません。症状が続く、悪化する、持病や服薬がある場合は医療機関に相談してください。